ひょうごヘリテージ機構の設立経緯
「兵庫県ヘリテージマネージャー養成講習会」の受講生を中心として、養成講習会終了後に、ヘリテージマネージャーを核としたネットワークを構築した。このネットワークを、「ひょうごヘリテージ機構(H2O)」と言う。
※1 H2Oは「Hyogo Heritage Organization」の頭文字をとって表記したもの。
※2 H2Oは、兵庫県ヘリテージマネージャー養成講習会受講生に加え、希望するもので構成される。
「ひょうごヘリテージ機構H2O」誕生
(社)兵庫県建築士会ヘリテージ特別委員長 沢田 伸
2004年6月5日に開催された第2回ヘリテージマネージャー大会において、私たちのネットワークを「ひょうごヘリテージ機構H2O」と呼ぶことが決定されました。
2003年6月、第1回ヘリテージマネージャー大会を機に、第1・2期生を中心として近代化遺産総合調査を開始するとともに県下ネットワークと地域ネットワークという二重のネットワーク構築に向けて踏み出しました。
調査を通して地区世話人を中心とした地域活動が定着していく中で、建築以外の分野の方たちとの連携やヘリテージマネージャーとしての力量向上の必要性が浮上してきました。県下7地区を活かして活動を進めていこうとする積極性がみなぎり、第2回大会での地区世話人抱負でヒートアップする場面も見られました。
この1年を通じて、講習会終了後の活動が確実に定着してきた実績を背景に「ひょうごヘリテージ機構H2O」を提案したところ、ほぼ全員の賛同が得られたことは私たちの活動の盛り上がりを象徴しているといえます。
さて、「ひょうごヘリテージ機構H2O」と呼ぶことには、2つの意味があります。
ひとつは、、「垣根」を取り払うことです。ヘリテージマネージャーだけのネットワークから脱皮し、それ以外の人たちとのネットワーク構築に向けて踏み出す意味があります。
二つには、「多様性、重層生」の獲得です。建築士だけでなく、行政関係者、アーチスト、郷土史家、学生、一般の人たちが加わることで、総合力をアップさせる狙いがあります。
60時間の講習を終えて私たちが共通に抱いた思いは、「孤立と独善を排し個性を活かした連携を」というものでした。一人ではオールマイティにはなれないがネットワークを活用すれば何かができる。
物事を評価するとき、複数の目で見ていけばより正しい判断ができるだけでなく、新たな発見も期待できる。
この総合力こそが、ヘリテージマネージャーの社会的な信頼を獲得していく王道であると考えています。
7月から第4期講習会が始まりました。今後ますます重厚な布陣となっていくことは間違いありません。
ヘリテージマネージャーとしての実力は実践の中で培われるものであることを再確認し、この1年、各人が自らの主体性で新たな地平を拓いていきたいものです。
(「ひょうごヘリテージ・ニュース(第4号2004.09)より抜粋)
組織形態
H2Oのメンバー
兵庫県ヘリテージマネジャー養成講習会の受講生を中心に構成され、2023年3月末現在のH2Oのメンバーは、約530名となっています。
ひょうごヘリテージ機構 H2O規約(PDF)