今年も西宮まちたび博のシーズン到来、H2O阪神のメンバーが建築ガイドを引き受け、西宮市内の名建築を案内しています。今回は、平成26年10月11日に実施された「閑静な文教の街 夙川モダニズム建築探訪」、ガイドを務められた長尾光仁さんからのレポートを紹介します。
台風19号の影響も受けずまずまずの日和中,参加者30名がA・B2班に分かれ、私はB班の担当で10時過ぎに阪急夙川駅をスタート、いきなり小旗を持っての先頭誘導を促され、間髪を入れずにガイドをとの指示には若干戸惑いました。
夙川カトリック教会では、先ず教会の正門で協会の方から説明が有り、引き続き聖堂→カリオンと見学、A班がカリオンの見学の間、交代を待つ間にゴシックとネオゴシックの年代及び様式の違いについて説明。
カリオンを見学の後、外部に誘導し景観建築物等の指定と登録文化財の登録との選考基準の違いについて説明しながら建物外周を一巡、建物を少し離れて見る事により、より建物の特徴や立地の雰囲気を感じる事が出来る旨を説明し、建物の良さを味わって頂きました。
正門へ戻り、浦太郎邸へ向かおうとしましたが、担当の観光協会の方やA班も見当たらず、置いてきぼりを食らったかなと思いつつ夙川公園へ引率、こほろぎ橋を渡る道順を取り、簡単に夙川公園界隈について説明しながら浦邸へ向かう、小旗を掲げマイクのオン・オフを気にしつつ、隊列の確認や道路横断の誘導をしながらのガイドには一汗。
浦太郎邸に到着、事前の挨拶は済まされているものと思い、ピロティーにて説明を始めていると、浦太郎氏の三女の方が外出より戻られ、「何をされていらしゃるのか」との問い掛けが有り、又戸惑いつつも見学の経緯を説明申し上げ、図々しくも玄関内の見学をお願いすると快く応じて下さり、浦太郎氏ご夫妻までもが挨拶と案内にいらっしゃり室内を見学させて頂き、一同思いがけない対応に大変感激、ピロティーの噴水まで作動して頂きました。
山本清記念会館は外観を眺めながらモダニズム建築の概要や母屋・茶室等の特徴、見所を説明し、邸内見学は各自で自由に回って頂きました。やがて浦邸の見学を済ませたA班と合流、参加者のアンケート記入が終わるのを待ち、観光協会の方の閉会の挨拶となり、我々にも挨拶を促され又もや戸惑いながらも簡単な挨拶を以って散会となりました。
参加の皆さんが私の不慣れで下手なガイドにも関わらず終始和やかに行動を共にしていただき、最後は笑顔でお帰りになられた事が何よりの救いでした。