11月3日に尼崎市内で行われた見学会の報告が地区世話人の藤原義照さんより寄せられたので紹介します。
今回も神戸地区から3名の参加がありました。前回(10月25日)の阪急塚口エリアの見学会から日をおかずに「寺町にて国指定文化財・県指定文化財の違いを読み解く!」と題して催したのには、本興寺の一般公開で見学できるのが11月3日の文化の日だけに限られており、その上、阪神尼崎駅から西へほんの500mほどの比較的狭い寺町エリアで国指定と県指定の両方の建物を見比べて観察するのにはもってこいの処だと考えたからである。ヘリテージマネージャーも12期を数え、受講した内容も忘れた者もいるかもしれないと思ったのと、復習と再確認の意味も込められればと思い企画した次第である。
本興寺にある文化財建造物として、国指定の開山堂(写真右)、三光堂、方丈、県指定の鐘楼がある。訪れたときは、記念法要が営まれ、信者の方々が多数参拝されており、団体で行動するのも憚られ、各自バラバラに拝観する事になり、各自の見識による相違点の議論がその場で出来ず、二言三言言葉を交わす程度であった。しかし、普段は公開されていない宝物殿では殆んど貸切り状態で各種の宝物の内 戦国武将らの書状に話題が集まった様であった。
その後、途中の寺にチョコチョコと道草をしながら長遠寺(ぢょうおんじ)へ。この寺の文化財建造物としては、国指定の本堂、多宝塔(写真右)、県指定の鐘楼、客殿、庫裏がある。内部を観る事が出来ないため、外部のみの見学を各自、自由に観て廻った。
見学後、長遠寺で今回の見学のタイトルである国指定と県指定の違いについての意見交換では、見た目だけで判別できるのではなく、国が指定するか、しないかで処遇がまったく違う結果になるという事を確認し、登録に携わっていく事が我々ヘリテージの役割ではないかとの締め括りとなった。最後に記念写真を撮って散会となった。(天気が良過ぎて皆の顔が真っ白ケになって写ってしまいました。)